​会社概要

​株式会社アビノ 顧問 田中昭夫先生インタビュー

社会へのスタートラインに付いた時点から今日に至るまで、自分自身の人間力の向上を目指さしてきました。

教育は如何に自覚させるかです。

諭したことを受け入れて貰えるようになるには、諭す側の人間力も向上しなくてはいけません。

今までのご経歴を簡単で結構ですので教えてください。

大分県の別府で生まれました。高校卒業後富士製鉄、今の新日鉄広畑製作所に入社しました。そこで13年勤めることになりましたが、恩人のご紹介もあり、齊藤鋼材株式会社に入社しました。2007年まで勤め上げました。「そろそろ、趣味の詩吟と私塾である切琢書院での後進の育成に力を注ぎたい」といった思いで退職したのですが、どうしても・・・と乞われる形で株式会社アビノに入社しました。常務・社長・会長と歴任し、現在は顧問をしております。

一番の苦労話は何ですか?

苦労はたくさんしましたよ。

私の場合、戦争の影響で都会から田舎へ疎開しました。田舎で暮らすのに自分の田畑が無いのは、如何に惨めかを身をもって思い知りました。

そして、貧乏の辛さを体験しました。物心が付いた頃から、「この苦境から抜け出すには勉強するしかない」「生存競争に勝ち抜くにはこれしかない」と思い、自分なりではありますが必死に頑張って努力してきました。

 

高校も働きながら出ました。親戚からは常々「田畑が無いから勉強して八幡製鉄へ、勉強がイヤなら三池炭鉱へ行けと・・・」と言われていました。

その影響で高校卒業後は、八幡製鉄ではありませんが念願の富士製鉄に入社することが出来ました。

富士製鉄、齊藤鋼材と約40年鉄鋼の仕事一筋でやってきました。その齊藤鋼材が運輸・倉庫部門の分離独立計画に従い、設立、事業免許の取得から事業を軌道に乗せて、経営の安定を図るよう社命を受けて事業に着手したのですが、運輸や倉庫の仕事なんて全く知らない畑違いの業種に加え、新規事業の収支を黒字化にするために七転八倒。

しかし、引き受けた限りはやり抜きたいし成功させたい。

物流業も会社経営のノウハウも一から勉強しました。新しく覚える事ばかりで、実際には日々の業務は進んでいく。

仕事が終わっても空いた時間を利用して、決算書の読み方や経営ノウハウを学びに出かける毎日でした。最近の会社では殆ど無くなったと思いますが、昔は感覚的などんぶり勘定の経営をしている会社が少なくありませんでした。そんな中で数値目標を設定し、達成に応じた評価制度や給与体系を導入し、管理された会社経営に取り組んだりもしました。

何も分からない知らない中、必死で働き、4年ほどかけて会社を軌道に乗せることが出来ました。

そして今度は、別事業の販売部門を新しく立ち上げて欲しいと頼まれました。これにはいささか難色を示しました。またあの苦労をするのかと。

しかし、引き受けることにしました。ミネラルウォーターの製造、販売という全く未知の世界に飛び込みました。また一から始め4年程、この事業も採算ベースにのせる事ができました。

社命の課題をクリアしたので暇を貰い、「これで自分の好きな趣味の世界に没頭できる!」と悦んだのは2ヶ月ほど。

新日鉄の先輩から阿比野建設株式会社の子会社である、株式会社アビノの経営トップの死去に伴い経営を手伝って欲しいと乞われ、乞われたら断らないのが私の性分。お引き受けしたら、またまた不良債権を抱えて難行苦行の火中へと・・・、いや本当に苦労が絶えませんでした。

今にして思うのですが、“やったことがない”“知らないからやらない”という人は沢山います。

気持ちは分かるのですが、だから成長しないのだと私は思います。どんな事もやってみる、経験してみる覚悟や決心がないと自分を成長させられないと思います。

苦労はたくさんしましたが、どれも良い経験だと思っています。

会社経営と人間力の向上について、どのようにお考えですか?

私は、社会へのスタートラインに付いた時点から今日に至るまで、自分自身の人間力の向上を目指してきました。それは、棺桶の蓋が閉まるまで続けたいと思っています。

富士製鉄に入社した際、安岡正篤先生を生涯の師と敬慕しておられた、先輩の岩松保先生との出逢いは私の人生に大きな影響を与えました。

岩松先生の教えを通してそれまでの自分の考えである、「貧乏を脱したい」「そのために、人を掻き分けてでも人生を人より早く駆け上がりたい」と思っていた自分の生き方そのものに疑問を持ちはじめ、その時から人間修業を始めたように思います。

人間修業と言っても、何も特別な事をする訳ではありません。

例えば、幼児期の躾と申しますか教育と申しますか、“嘘は泥棒のはじまり”という言葉がありますね。

ウソ、ゴマカシは絶対に駄目ですよ!という教えです。

“人に親切にしなさい”という意味で「人に尽くしなさい」と教えたり、“他人に迷惑をかけるな”という意味で「人様に後指を指されないようにしなさい」、“礼儀正しくしなさい”という意味でお客さんがいらした際にはキチンと挨拶をさせたり。

 

今思い返せば私が幼少の頃受けていた躾、教育です。

ビジネスにおいても同じ事だと思います。ビジネスにおける「人間力の向上」とは、例えば、お客様に対してプラスになることを広い範囲に亘り提案できるように思考し行動しなさいと教えます。それはつまり、小さい頃に躾られた「人に尽くしなさい」というのと同じ事です。

“そういうことが普段から出来る人間になりましょう”“お客様から信頼して頂けるような人になりましょう”という事です。

しかし、お客様に優しくできても会社の中では傲慢な人がいたりします。一視同仁という言葉がありますが、誰に対しても等しく接するという事はなかなか難しいものです。そうした事を直そうとして人から指摘されてもなかなか直るものではありません。

社内の指導は、人として正しい姿を機会ある毎に口を酸っぱくすると言いますが、本当に酸っぱくなるほど繰り返し語らなければなりません。それに反した行動を見つけた時に叱るのではなく、諭すように、本人が申し訳なかったと思うようにしなければなかなか改まるものではありません。 

その都度根気よく、「前にも言ったじゃないか」という気持ちは忘れて、初めての如く諭していかなければなりません。人は他人からの指摘に対して反発こそすれ、素直に受け入れる事は少ないです。本人が自覚しなければ、行動が変わる事はありません。 

教育は如何に自覚させるかです。諭したことを受け入れて貰えるようになるには、諭す側の人間力も向上しなくてはいけません。部下は上司をよく見ています。

 

つまり、経営者・管理職・一般職の区別なく、それぞれがそれぞれの立場で人間修業をする事、続ける事が組織の向上、良い会社経営に繋がるものだと思っています。

人間修業をする事、続ける事が組織の向上。

田中昭夫  たなか​あきお プロフィール

大分県生まれ。高校卒業後富士製鉄、今の新日鉄広畑製作所に入社。

2007年、株式会社アビノ入社。常務・社長・会長と歴任し、現在は顧問。

​株式会社アビノ

​会社概要

商号:株式会社アビノ

​●代表取締役:阿比野 善行

​●資本:2,250万円

創業年:昭和47年

従業員数:18名

年商:7億円

所在地:本社/姫路市広畑区正門通4丁目3番地2
TEL(079)236-0035(代) FAX(079)239-6633

所在地:太子工場/揖保郡太子町原538番
TEL(079)276-3355(代) FAX(079)276-3893

主要取引先:飯塚鐵鋼(株)、三木弘鋼材(株)、斉藤鋼材(株)、太平工材(株)、竹中鋼管(株)(順不同)

取引銀行:三井住友銀行広畑支店、兵庫信用金庫広畑支店

系列会社​:阿比野建設株式会社、株式会社アビックス

許可​:建設業 兵庫県知事許可(般-17)第457571号

主要設備​:形鋼加工ライン、NCガス溶断機、シャーリングマシン、オートボーラー、プラズマ切断機

業務内容:鋼材の加工及び販売、鋼構造物工事請負及び施工総合リース業 他

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